上映期間終了ぎりぎりに見に行きました「ロードオブザリング3」。3部作もこれで終わりかと思うと、結構感慨深い。
 うちの近辺には上映してる映画館が2つありまして。全国共通前売券があったから、どっちに行っても良かったんだけど。
 最初に行った映画館が、なんと行列できてたんですね。都会じゃ珍しくもないが、うちのような田舎じゃすっげー珍しい。
 ので、入口手前で引き返して、もうひとつの方に行きました。こっちは、場所が引っ込んだところにあるせいかガラガラだった。
 しかも数少ない観客はみんなすげーマナーよくて、携帯の音も何か食べる音もしないし、映画終わってもスタッフロール終わるまで席を立つ人殆どいなかった。ほんとこの映画を楽しみにしてて、じっくりゆっくり見るために来たんだなあって感じで、とってもよかったですv
 映画はね。相変わらず映像がとても綺麗だし、小道具や衣装も細部まで凝りまくりだし、人物の描き方も丁寧。つまり、個々のシーンを見るととっても良いのですが。なんつーか、つなぎがね…。要するに、原作をある程度知らないと分らんわこりゃ、な感じでした。
 私も原作を読んだのってかれこれ10年以上前なので、もう記憶がおぼろげです。それでも基本ラインはある程度分ってるので大体は掴めたけれど、いろいろと唐突な感じは否めなかった。
 実際、映画後にさよんちで前作のDVD・スペシャルエディション見せてもらったら、色々と未公開映像があって、これ見ないと話が通じなかったり説得力なかったりってシーン続出。最初っからDVDで補完するつもりだったんかい?ってくらいだ。
 3時間半って通常の映画にしちゃ破格に長いはずなんだけど、それでも削りに削って、本来省くべきでないところも省いちゃったんだろうな。まあ、あの膨大な原作を3本に収めようってのが無理な話で、どうにかここまでの物に仕上げただけでも大したもんです。マジで。
 でも前述のとおり、個々のシーンはとっても良かったので、とても楽しく見られた。
 印象に残った綺麗なシーンといえば、ミナス・ティリスからローハンへの狼煙リレーかな。一つの小さな火がいくつもの中継地を経て、遠い遠い場所まで心を運ぶ。一人一人は小さな人間(ホビットやドワーフやエルフ)達の今こそ結束の時、そして最後の戦いの始まりの時。何かすごく象徴的だった。
 かなり感動したんだけど、どうしてもツッコミたくなるのが私のサガ(関西人じゃないのに/笑)。大したことじゃないんだけどさ。
 狼煙の中継所ってその性質上、高い所にありますよね。で、最初の1,2箇所はちゃんと見張り小屋みたいなのあって人が点してたりしてるのが出てきてた。が、後になると段々、こんなん人が上れるワケないやろ、つーか常駐できんだろ、掘っ立て小屋すらねーじゃん!みたいな、人跡未踏の高山のてっぺんばっかりになってきたんですが。誰がどうやって火つけてんだ?
 山々に次々と火が点っていく映像は、ほんとーに綺麗だったんで、まあどーでもいいことではある(笑)。
 では、以下ごひいきキャラ別感想です。





 お笑いのガンダルフ編。

 知ってる人は知ってるかもしれないが、私はかっこいいジジイに大変弱い。普段は飄々とした好々爺だが、実はかなり凄惨な過去及び底知れない実力を持ち、酸いも甘いも噛み分けた侘び寂びどころか軽みの域にいらっしゃる人生の達人ジジイにはもううっとりもんである。(ちなみにマイベストオブ爺キャラは剣客商売の秋山小兵衛様。)
 というわけで指輪物語原作初読時、私の一押しは「灰色のガンダルフ」でありました。……の筈なのだが。えっと、既に原作の内容殆ど忘れてて、おかげで非常に新鮮な気持ちで映画見てんだけどさ。ガンダルフってこんなにお茶目さんだったっけか?
 前作で「白のガンダルフ」にクラスチェンジした時から薄々思ってたんだけどね。あの時、「今は白のガンダルフだ」と旅の仲間達に語る彼は、とーっても誇らしげだった。杖をくるくる振り回しながら「ガンダルフ、ホワイトチェーンジ!」なんて魔法少女ポーズ取ってくれても違和感なさげなくらい。
 今回は寝姿を披露してくれたのですが、何と目を開けたまま寝ている! しかもこの時、とある重要アイテムをしっかり抱え込んで寝てたんだけど、好奇心旺盛なピピンにそれを壺とすりかえられても全然気付かず、奴が大騒ぎを起こしてからようやく目が覚めたという。えーっと、魔法使いさん? 
 元からこの人、どっか抜けた言動多いんだよねえ。やたら後手に回る上に読みを外すし、外したら外したでえらい慌てるし、割りに怒りっぽいし。普通、千年以上生きた魔法使いって、もーちょっと威厳ありそーなものだが。いや、そういうとこ好きなんですが。
 その他にも随所で楽しい行動を繰り広げて下さいます。何で戦いに殆ど魔法を使わないんだ魔法使い! 何でいつもいつも杖で撲殺するんだ魔法使い! しかも剣も使って二刀流だったりするんだ魔法使い! あのずるずるした服でそこらの戦士より余程素早く強かったりするのはどうしてだ魔法使い! てゆーか普通最前線には出ないんじゃないか魔法使い! 3日間馬駆けさせて全然平気なんてすごすぎるぞ魔法使い! 
 とにかく、力技多すぎ。何で魔法使いなんかやってんのさ。じゅーぶん戦士でいけますってば(笑)。
 デネゾールが怖気づいた時だって、説得もせずにいきなり杖で殴る。しかもタコ殴り。とうとう昏倒させた挙句、勝手に兵士に指示出すし。
 つーかゴンドールの兵士、仮にも自分達の指導者がタコ殴りされてるのを黙って見てた上、何で犯人に唯々諾々と従っちゃうかな? 白の魔法使いはかなり尊崇されてるみたいだからいいのか?(原作忘れてるからその辺曖昧)
 三部作通して彼が魔法を使ったのって、おサルとのタイマン以外にゃ、ホビット庄での花火とたまに目くらましみたいな光を出したりすることくらい? 魔法使うのに何か制約ってあったっけか?
 映画と原作は別物だとは思っているが、そういえば原作でもこんなもんだったような気もする。あんまりイメージ変わったって気はしない。ということは、やっぱりこーゆー人だったのか? やっぱ原作読み返さなきゃなー。
 何にせよ、こんなに笑いを取ってくれる人だったとは知らなかったよ、ガンダルフ。でもそんなアナタも益々素敵(笑)。





 盾持つ乙女は最強!編。

 指輪キャラには、女性は非常に少ない。が、その分、それを補って余りあるくらいどのお方も非常にインパクトがあられます。
 まずはケイトブランシェットが怖いくらいハマリ役のガラドリエル様。はっきり言って彼女が指輪を手に入れてれば、サウロンなんか目じゃないだろう。闇の女王様…似合いすぎ。3でも回想シーンで登場した彼女は、フロドを元気付けてる筈なのにその微笑みは何か企んでるようにしか見えなかったし。
 そしてその孫のアルウエン。アラゴルンとラブラブの彼女だが、たった一人で複数のナズグルと渡り合いフロドを救う程の男前。(3ではちょっと影が薄くて残念)
 以上2名はエルフだから、ちょっとくらい奇抜(笑)でもまあいっかーてなもんですが。3で大活躍だったのは、ローハン王の姪、エオウイン姫でした。
 男と同じように剣も使うし戦にも出る女性という設定なんだけど、こういうキャラって、いざって時には変に気弱になったりなよっちくなったりしがちなもんですが、盾持つ乙女はさすがに違う。
 出陣前、戦いたいと申し出るメリーにローハンの騎士達は「ホビットは小さいから無理」と諦めさせようとする。しょげるメリー。が、その時、一騎の騎馬が彼を馬上に引き上げた。共に戦うために。その騎士こそエオウインでありました。
 確かにホビットは小さい。小さいが、身長1m前後なら、体重は2〜30kgくらいはあるよね? しかもこの時メリーは武装してて鎧・兜・剣フル装備だったわけで。どう考えても総重量30kgは越すだろう。それを片手でひょいっと引き上げるとは、なんて豪快な。
 おまけにその引き上げ方、手を掴んで引っ張るなんてもんじゃなく、背中から腰に手を回すようにして一気に馬上の自分の前に座らせちゃうんですよ。しかも馬を止めてからじゃなくて、メリーの脇を走り抜けながらひょいって感じで引っ掴んでそんなことやっちゃう。
 とどめの台詞、「私から離れないで。私が守るわ」……あなた、どこの王子様ですか?
 てゆーかあなたが抱えてるそのホビット、なりは小さいがあなたと同年代の成人男子ですよ?ひょっとしたら年上ですよ?少なくとも原作じゃ30代だよ。
 彼女だけでなく、どうも登場人物全般ホビットを子供扱いしてますよね。子供とまではいかなくとも、少なくとも庇護物扱い。まあちっちゃいからね。人間の子供くらいの大きさだから錯覚しちゃうよな。
 閑話休題、とにかくエオウイン姫大活躍。戦闘になったらなったで、あのアラゴルンすら倒せずに追い払うのが精一杯だったナズグルを見事に一騎打ちで倒してしまう。しかも「人間の男には絶対に倒せない」とまで言われた最強を誇るナズグルを、だ。
 兜を脱ぎ捨て「私は男じゃない」と、敵を刺し貫く姫は、正に最強の名にふさわしい。
 翼竜を倒す時も、あの太い首を一気に掻き切ってた。もんのすげー力技。ほれぼれしてしまいます。まあ、構えが妙にへっぴり腰だったのはご愛嬌ですね(苦笑)。
 アラゴルンには結局振られてしまいますが、ラストにファラミアといい感じだったのでよかったよ。彼女にはアラゴルンよりこっちの方がお似合いでしょう。何しろ馳夫さんってば87歳だしー(笑)。





 これは公式カプなのか?編。

 一応主役のフロド及びその従者サム。2まではかなり影の薄かった彼らですが、今回はさすがに目立ってた。
 つーか、ポスターや前売券の図柄からしてアレもんで、「ああオフィシャル一押しカプはこれね」と温く笑っていたんだけど、ほんっとにここまでサムフロだったとは誰が考えようか(反語)。
 フロドがどっからどーみても姫。情緒不安定だし騙されるし追われるし捕まるし助けられるし。原作ではもうちょっと落ち着いた分別のある中年ホビットだったのに。
 これは恐らくイライジャのせいでしょう。あのでっかい目でうるうるっと縋るように見られたらある種の人々にとっちゃ庇護欲そそるんだろう。私はしゃきっとせんかい!っと蹴り入れたくなりましたが。
 多分ねー、彼じゃなければフロド、もっと違うキャラになってたかもしれない。元々、もっと違うイメージの俳優さんを使う予定だったのが、イライジャがホビットコスしてどっかの森で原作の一幕を演じる自作ビデオを監督に送りつけて、役ゲットしたのは有名な話。
 サムも見せ場多すぎってゆーか、何でこんなにオイシイ所独り占めしてるんだこのふとっちょホビットめとゆーか。(余談だけど、『ふとっちょホビット』と言おうとすると、往々にして『ふとっちょホビッチョ』になってしまいます。私だけ?)
 どっちかと言えば原作の、忠義心だけが取り柄のもっと愚直な彼が好きだったのですよ。大抵の場面じゃフロドの方がしっかりしててサムはついていくだけで。でも最後の最後、ギリギリで指輪の誘惑に負けたフロドを辛うじて引き留めたのが普段は愚図でノロマなサムだったってのが、原作のカタルシスの一つでもあったような気がする。
 映画の彼が嫌いってわけじゃ決してありません。これはこれで好きですよ。分かりやすかったし。ただ、映画だとものごっつフロドのナイト化してて、それもどうよ?と思ったわけで。
 フロドに「帰れ」と言われてぼろ泣きしながら崖を下るシーンは、よしこうでなくちゃと深く頷いちゃったくらいだ。やっぱ情けない男がここぞって時に物語の鍵を握るってのが、いいんだわ。
 しっかし、ほんとにもうこの二人ってば、最初から最後までそこまで腐女子を煽ってどうする!な感じでしたよ。
 指輪を火口に投げ込んだ後大爆発が起きて絶体絶命って時、サムは故郷の彼女を思いだして涙ぐむんだけど、フロドの方は「最後におまえが一緒でよかったよ」とか言ってるし。肩抱くし。しかもサム納得してるし(笑)。
 ラスト、フロドは結局エルフ達と一緒に旅立つんだけど。サムが結婚しちゃったのがショックで出て行くとしか思えなかったです。「僕の傷は癒えない」とか言ってるしなー。
 「行かないで下さい」と呟いて涙ぐむサム。見つめるフロド。最後の抱擁。これが妙に長い。はい、ゴチソウサマ。
 他にもサムに残した手紙の中で「僕の大事なサム」って呼びかけがあるんですが、原文だと「my dear Sam」なので、これって「親愛なるサム」くらいの意味だと思うんですよ。でも、この訳だと何か色々な含みがありそうよ。てゆーか妄想しちゃうよ、これ(笑)。





 小汚い格好の方が断然お似合いの王様ってどうよ編。

 「レンジャーのストライダー」より「野伏の馳夫」の方が何となくときめきます(笑)。
 というわけでラスト、王様ことアラゴルン語り。
 おそらく、映画・原作・同人すべてにおいて人気NO1の彼。私は映画版の方が好き。原作だと人格も強さも殆ど完璧で、すげー頼りになるんだけど、ちょい物足りなくもあった。
 でもヴィゴ演じる映画のアラは、迷いや躊躇いや優柔不断な所もあって、妙にかわいげがある。こう、青くさい感じがたまらん。
 見かけは無精ひげ&ぼさぼさ頭のオヤジ系な上に、実年齢87歳だったりするのですが。でも映画のアラゴルンってめっちゃ可愛く見えたよ。
 ミナス・ティリスからの狼煙を見るやいなやセオデン王の所に猫まっしぐらなアラゴルン。この走り方がほんっとに一所懸命で、こけつまろびつって感じで、むっちゃかわええ。
 息を弾ませて「狼煙が上がった!」と駆け込んでくるアラに、それまで進軍に消極的だったセオデンさんも思わずGOサイン出しちゃうし。これ絶対、アラがあんまり嬉しそうだからほだされちゃったんだよー、とか思ってしまったです。
 他には天幕でエルロンドと会うシーンとか。この時アラは就寝中だったため、寝間着にちょっと大きめのシャツを着てたのです。で、天幕を開けた瞬間突風が吹いてきて、シャツが風をはらんでバタバタとはためいて、ぼさぼさの髪がより一層ざんばらに。うおー、かわええー! 自分でも何でそんなもんに萌えたのかよく分からない。が、さよにはマニアックと言われてしまった。やっぱり?
 とか何とか言ってますが、私、アラ受ではありません。つか、指輪でやおいは考えてない。色々とツッコミ入れつつオールキャラでギャグ、みたいなサイトとか同人誌だったら見たいけども。
 単に、何でこう可愛いかな王様、しかも小汚い方が可愛さ度高しってどーゆーこったい、とか思ってしまうわけで。
 あと、これはさよも賛同してくれたんだけど。「アラゴルンはエルフのアイドルだ」
だって、エルフと接触する時って大抵いつも彼が表に立ってるでしょ。同種族のレゴラスも一緒にいるのにさー。挨拶するのもスキンシップするのもいっつもアラゴルン。単にレゴが風変わりで付き合い悪いだけかもしれんが。
 アラゴルン、幼少のみぎりはエルフの間で育ったって事実もあることだし、絶対エルフに猫かわいがりされてたね! いや、今でもされてるね! 見た目オヤジだけどさ。でもエルフはほぼ不老不死だから外見なんて関係なかろう。
 裂け谷の双子王子(アルウエンの兄)も映画じゃ西方に行った場面はないことだし、是非とも中つ国に残って頂きたい。「僕らの可愛いエステル(アラの幼名)を置いていけないじゃないか」とかv そして妹と争うようにして彼を愛でてくれると嬉しい。
 アラゴルンについては、サムフロとは違った意味で妄想爆発になってしまいました。だって可愛かったんだよー。
 3ではあまり怪我もしなかったしぼろっちくもなかったし、ラストじゃ髪をキレイに撫でつけて正装までしちゃったから、ちょいつまんなかったけど。


 (あゆりん)






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