世情





我らに勝利を!
勝利を!

城の中、沸き起こるシュプレヒコール。
決戦の時は来たれり。





喜びと興奮と歓声の渦のなかで。
ひどく渇いた心で。
僕は道を見失う。

「笑って差し上げてください」
軍師の言うままに。引き上げられる口元。
踊らされる傀儡。


熟れた果実が朽ちる。
来るべき新しい世界。なんてもの、一体誰が信じているんだろう。

歪んでいたとはいえ、まがりなりにも、帝国は安寧と秩序を保っていた。
ここにいる彼らは、いったいどれほど、倒したあとの構築を考えているのか。
統率できるであろう力量の将軍たちは現体制での王の改心のみを願っている。
寄せ集めの山賊や商人たちは戦うことを正義と信じ、王が倒されれば、美しい明日が来ると信じている。
誰も、オデッサが本当に願った未来を知らない。
1人として、未来への青写真をもっていないのだ。
(彼女が君に、本当のリーダーになって欲しい、って願った意味なんて分かってないんだろうね、フリック。)
余命幾ばくもないオデッサの兄だけが、描けたであろう、その未来は。
おそらくは彼の死とともに、実現することなく閉ざされる。
この戦いは、オデッサのものなのだと。今さらながらに思う。
理想の未来を夢見る彼女を失ったときから。この戦いは、既に完全な勝利を得ることはないのだ。

反乱軍といった方が、その点では正しいのかもしれなかった。

・・・この国は、闇に閉ざされるのかもしれないな。
ふとよぎる漠然とした思い。

ソウルイーター、これもお前の望みなのかい?


いずれにせよ、なにも、元へ戻るものはなく。
止めることなど出来ない流れ。
過去の平和を。願ってもかなわない。


すべてを終わらせる。
それだけが、ただ一つ残された選択。


荒れ果てた都で、僕は絶望と滅びの使者となる。






残酷な天使のテーゼ、ってかんじで仕上げてみました。
さよ、ゲーマーとして攻略本みないくちなので未だにBAD ENDです。
(次こそは、BEST ENDをプレイしたいものだ・・・)
Uの当初設定の状況に続くことを考えれば、まあ、こんなもので・・・。
あとは適当に年月のおかげで黒さもこなれて(希望)、あゆりんの黒坊へとバトンタッチです。
坊ちゃんの名前がでてこないのは、さよとあゆりんの付けた名前が違うからです。
というわけで。あゆりん黒坊書いてねv待ってるわ。

・・・神様が降りたらね。書きたいネタはあるんだけどなあ。でもあんたの幻水はとってもツボなので、読んでるだけで満足しちゃってるかも。(あゆりん)



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