いやがらせ





 サスケってば、すっげーすっげーヤなやつ!!
 いっつもいじわるばっか言って、ふふんなんて笑って、マジムカツク!
 オレ、うーんと怒ってるのによゆーシャクシャクってたいど、めちゃくちゃ気にくわないってば。
 だから、オレ、あいつにイヤガラセしてやるんだってばよ!





 「で、それがあんたの嫌がらせなわけ?」
 「うん」
 「嫌がらせって、相手が嫌なことじゃないと効果がないのよ?」
 「だからあ、効果テキメンじゃん!」
 冷ややかなサクラの視線の先で、ナルトが得意げに笑った。
 顔はサクラの方に向けながらも、その両腕はしっかりと傍らのサスケの身体に回っている。
 それは、どう見てもナルトがサスケにべったりと抱きついている、というかへばりついてるとしか形容できない光景で。
 胡乱な目付きのサクラに、ナルトは一所懸命説明をする。
 「サスケってば、くっつかれるのキライなんだってばよ。いのとか、女の子達がこんな風にくっついてきた時、すげーイヤな顔してたもん。」
 (それは相手によるでしょ。てかあんたがやっても逆効果!)
 がばっとサスケの首に腕を回すナルトに、ツッコミを辛うじて心の中だけに留めてサクラはサスケに向き直った。
 されるがままになっているサスケの表情は、一見全くいつもと変わらない仏頂面だけれど。
 「サスケ君、ご感想は?」
 「すげえ嫌」
 即答。
 ある程度予測していた答えに、サクラはため息を吐く。
 目の前の少年が、こんなにあっさりと心情を吐露する程可愛い性格をしていないことを、サクラは十分理解していた。
 目付きも悪けりゃ口も悪いうちはのサスケ、本心であればある程隠したがる、どころか反対のことばかり口にしてしまう天の邪鬼。
 おかげで、彼の恋路はとんでもない茨道と化していることも不本意ながら知っている。
 何しろ、誰より一番一緒にいる時間が長いくせに(それもサスケなりに努力した結果なのだけれど)、そんなことこれっぽっちも分かっていない子供が相手なのだから、その苦労推して知るべしというところで。
 しかしどうやらサスケ、自らの性格を逆手に取ることを覚えたらしい。
 サスケの返答に気を良くしたナルトがにんまりと笑う。
 「いい気味だってばよ〜〜」
 「人の嫌がる事をするなってイルカセンセイには教わらなかったのかよ、このウスラトンカチ」
 「ウスラトンカチ言うなってば!先にヤなコト言うのはおまえの方だろ!」
 「オレはホントの事しか言ってねえ」
 「おまえ、反省の色ナシ!そんなこと言うヤツはこうだってばよ〜〜」
 ますますぎゅうとしがみついてくるナルトに、サスケの眉間に皺が寄る。
 「・・・いい加減にしろ、このドベ」
 これ以上ない程の渋面でそんな台詞を吐きながら、しっかりナルトの腰に回っているその右手は何でしょう。
 しかも左手は、ナルトの頭を逃げられないように押さえているとしか思えないんですが。
 (これも前向きって言えるのかしら?)
 もはや、嫌がらせしているんだか捕まえられているんだか判別がつかないが、ナルトとしてはサスケを困らせてる、と大得意らしい。
 「オレの仕返し、思い知ったか!」
 全開の笑顔にサスケの口元が緩みかけるのを、サクラは注意深く見ない振りをした。





 オレのいやがらせってば、ぜっこーちょー。
 まいりました、ごめんなさいって謝れば、はなれてやってもいいけどさ。
 でもさ、サスケ、めちゃめちゃえーかっこしーだから、絶対そんなこと言わないに決まってるってば。
 だからオレ、おもいっきり、ぎゅうってくっつき放題。
 これって、いっせきにちょーってやつ?
 オレってば、かしこい!







 「サスケも手段選ばなくなったねえ」
 「先生、今頃何言ってんの」
 「いやいや、幸せそうで結構なこと」
 「・・・どっちが?」
 「そりゃもちろん」
 じゃれ合う二人をあたたかーい目で見守る少女と大人は同時に口を開く。



 「どっちもでしょ」









 12月後半くらいからずっと書き物してなかったので、リハビリ代わりに書いてみました。って、短すぎ。しかも文章適当です。やっぱりしばらく書かないと、ただでさえ乏しい筆力がてきめん落ちますね。反省反省。
 しかし、なんでうちのナルト、こんなにサスケが大好きなんでしょう。時々すっごく不思議です。

んー、彼はいつまでこれで満足かな♪つーか、サスケ我慢できるのか?(さよ)



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