サスケのそばは、すごくきもちいい。
 まっくろな毛皮にすりすりってすると、サスケのにおいがしてとっても安心。
 そう言ったら、サスケはちょっと照れた顔をして、ほっぺをぺろんと舐めてくれた。








 しっぽのきもち








 おひさまぽかぽか。おそらはあおい。
 かぜはそよそよ。おやまはみどり。
 「えへへー、いい天気だってばよー」
 弾むような足取りで歩いているのは、きんいろこぎつね。
 大きな耳はぴんと立って、ふさふさしっぽはパタパタ揺れて、ごっきげーんと身体中が叫んでいるよう。
 じっとしていられないとばかりに、しょっちゅうその辺の草むらに鼻を突っ込んでいるもんだから、御自慢の毛皮はあちこち汚れてしまっているけれど。
 一向に気にかける素振りもなく遊び回るこぎつねを見兼ねたように、後ろから声が飛んだ。
 「ナルト!あんまりちょろちょろしてるんじゃねえ。コケても知らねーぞ」
 呆れたような目を向けているのは、まっくろおおかみ。
 これみよがしにため息を吐かれて、ナルトはぷうっと頬を膨らませた。
 「コケたりなんかしねーもん! 馬鹿にすんなってばよ、サスケ」
 「まだコケてねーだけだろ。ああもう、さっき毛づくろいしたばっかりなのに、いきなり汚してんじゃねえ」
 サスケはすたすたとナルトに近寄ると、飛び散った泥をひとつひとつ丁寧に舐め取った。
 いかにもしょうがないと言いたげな仕草に、ナルトは不満そうに鼻を鳴らす。
 「だってさ、ずーっと雨ばっかだったのが、やっと晴れたんだってばよ。だから、いっぱいいっぱい遊びたいんだってば」
 「雨上がりだから余計転びやすいんだろうが。てか自分から水たまりに顔を突っ込んでるウスラトンカチはどこの誰だ?」
 「うー、サスケのいじわるっ、せっきょーじじい!」
 「誰がじじいだ、誰が! おまえと生まれ年は同じなんだぞ!」
 「みーえないってばよー」
 怒ったように飛んでくる手をぴょんと躱して、ナルトはダッシュで走り出す。
 当然サスケが追いかけて来て、ちょっとした鬼ごっこが始まった。
 勿論二人とも、本気で怒ってるわけでも逃げているわけでもない。
 お日様はあったかくて、風はきもちよくて、お山はきれいで。
 何より、大好きな相手とのお散歩が嬉しくて。
 こんなウキウキ楽しい時間、おとなしく歩いてなんかいられないから、
 「へーんだ、バカサスケ!」
 「うるせーぞ、バカナルト!」
 思う存分、はしゃぎ倒した。




 「おまえ、先に帰ってろ」
 ひとしきり遊び回った後、サスケが不意にそう言った。
 ナルトはたちまちしゅんとなる。
 きちんとおすわりして、両手を綺麗に揃えて、耳を伏せながらの上目遣い。
 「ついてっちゃ、ダメ?」
 「・・・駄目」
 だけど一所懸命のお願いは、あっさりと一蹴されてしまう。
 しょんぼり俯くナルトは、思わずぐらつきそうになるのを必死で押さえるサスケになんか、これっぽっちも気付かない。
 「だっておまえ、まだ狩りなんかできないだろ」
 おおかみときつねじゃ、ただでさえ身体の大きさも全然違う。
 おまけにサスケと出会う前のナルトの食生活ときたら、木の実だの草だの完璧に草食動物のそれで、そんなんで順調な成長が望める筈はない。
 サスケが取って来てくれる餌のおかげで、最近どうにか少し肉が付いてきてはいるけれど、まだまだ年の割には発育不良といっていい。
 走れる距離も時間もまだまだサスケには及ばなくて、一緒に行ったって手伝いどころか足手まといになるのは分かってる。
 わかってるんだけど。
 「つまんないってばよう」
 「しょうがないだろ。雨が続いて外に出られなかったから、そろそろやばいし。頼むから、大人しく帰ってろ」
 「やだやだやだ、こーんな天気いいのに、うちいたってつまんないってば! ・・・いいもんいいもん、サスケ一人でどこでも行けばいいってばよ。オレだって一人で遊ぶもん!」
 ぷい、と顔を背けるナルトに、やれやれとサスケはため息を吐く。
 ナルトを置いて狩りに出る時、あまり穏便にいったためしはないが、どうやら今日は一際拗ね具合が激しい。
 背を向けて歩き出そうとするナルトを、サスケはぐいと捕まえた。
 「何だってばよ。さっさと行ってくればー?」
 「草の実、いっぱい付いてるぞ。出かけるならそれくらい落としてから行け」
 見れば、さっきまでさんざん転げ回っていた名残りか、金色の毛並みのあちこちに草の実がくっついている。
 ひっつき虫とも呼ばれるそれは、一旦くっつくと振ったくらいじゃ中々落ちてくれないのだ。
 「むー、取れないってばよ〜」
 「しょうがねーな。ほら」
 言いながら、サスケはナルトの身体を丹念に舐め始めた。
 サスケは、よくこうやってナルトの毛づくろいをしてくれる。
 『ちゃんと手入れすりゃ、おまえだってちっとは見られるようになるんだ』
 なんてムカツク事言うからケンカになったりもするけれど、大抵はとっても気持ちがよくて、しまいにはごろんと横になってくうくう眠ってしまう事の方が多い。
 (だけど今日はこんなんじゃ誤魔化されないってばよ)
 ナルトは思いっきりサスケを振り払った。
 そのままの勢いで駆け出そうとして、つと立ち止まる。
 くるっと振り返って、
 「オレ一人で遊びに行って来るってばよ! 他に遊んでくれる友達見付けてくる! サスケなんてもう知らないもん!」
 大きくあっかんべー。
 けれどサスケは少しも動じず。
 「危ないからあまり遠くには行くなよ」
 平然とそんな事をのたまうものだから、
 「おまえには関係ないってば!」
 めちゃくちゃに腹が立って、ナルトはもう後も見ないで駆け出した。




 勇んで歩き出したこぎつねだけど、数十分後にはすっかり足取りは重くなっていた。
 しっぽはたらんと垂れて、耳もぺたんと伏せられて、大きな瞳からは今にも涙が零れそう。
 立ち止まって、ふうっとため息ひとつ。
 その時、前方で小さな音がして、ナルトはぱっと顔を上げた。
 そこいたのは木の実を手にした小さなリス。
 びっくりしたようにナルトを見つめて硬直している。
 「こんにちは!」
 ナルトは精一杯の笑顔を作って、なるべくそうっとリスに近寄った。
 けれど努力も空しく、リスはびくっと怯えたように身体を震わせて、あっという間に逃げて行ってしまう。
 「・・・まただってば」
 さっきからずっとこんな調子。
 他の動物に出会う度、仲良くしようと近寄って行くのに、いつもいつも逃げられてしまって。
 「こないだまでこんなことなかったのに・・・何でかなあ?」
 悲しくて、泣きたいような気分になるのを、ナルトはぐっと我慢する。
 だって泣いたりしたら、サスケに何て言われるか分からない。
 『ぐずぐず泣いてんじゃねえよ、ドベ。だからおまえはいつまで経ってもチビなんだよ』
 サスケはとても口が悪くて、時々すごくヤな事を言う。
 それが不器用なサスケの心配の表れだなんて、ナルトにはまだ分からない。
 まして、ナルトが泣いてると自分まで悲しくなるから嫌だなんてサスケが考えてる事など、知る由も無く。
 「サスケのバカヤロー」
 呟いて、お腹にぐっと力を入れて。
 そしたら涙が引っ込んだような気がした。
 



 夕暮れ空は茜色。
 カラスがカアと飛んで行く。
 冷たい北風に、ナルトはぶるっと身を震わせた。
 あれからあちこち行ってみたのだけれど、皆やっぱりナルトを見るなり一目散に逃げ出してしまった。
 一様に、ひどく脅えた顔をして。
 「かえろっかな・・・」
 ぽつんとナルトは呟いた。
 多分、サスケはもう帰ってる。
 すっかり遅くなっちゃったから、もしかして、「遅いぞ、ウスラトンカチ!」なんて怒ってるかもしれない。
 うすらとんかちって何のことかナルトには分からない(どうやらサスケもよくは知らないらしい)けど、あんまりいい意味じゃないみたいだし、言われる度にムキになって。
 めちゃくちゃ口が悪くて意外と短気なサスケ。
 ケンカなんて絶える間もないけれど、本当はそれも嫌いじゃない。 
 だってとても楽しい。
 じゃれ合ってケンカして仲直りして。
 今までずっと一人だったから、そんなたわいのない事ひとつひとつが泣きたくなるくらい楽しい。
 だから早く帰ろう。
 きっとサスケがこれ以上ないってくらいの仏頂面で待ってるから。
 待ってる・・・・
 (ホントに?)
 帰りかけた足がぴたりと止まった。
 サスケは、本当に待っててくれるんだろうか。
 どうしてか分からないけど、みんなナルトを嫌ってる。
 遠くからちらっと見るだけで、こそこそ逃げ出してしまう程に。
 (もしかして、サスケも)
 ホントは顔も見たくないくらい、ナルトが嫌いなのかもしれない。
 みんなに嫌われてるとしたら、サスケだけ例外なんて事、ありそうもない。
 だけどサスケは優しいから、それに一緒にいるって約束しちゃったから。
 だからしょうがなく一緒にいてくれるのかもしれない。
 本当は今すぐ出て行きたいのかも知れない。
 必死で目を背けていたコワイ考え、一旦湧き上がってきたら止まらなくて。
 家まで後ほんのちょっとなのに、足が竦んで動けない。
 だって怖い。
 もしかしてサスケが帰ってなかったら。
 いくら待っても帰って来ないとしたら。
 「どうしようってば・・・」
 立ち竦むこぎつねのまあるい瞳から、涙が一粒こぼれた。




 辺りを包む夕闇は、段々色を増していく。
 暗くて寒くて悲しくて、おまけにお腹も空いてきて、こぎつねは途方に暮れて座り込む。
 「ホントにどうしよう・・・」
 だけど、誰もいない家になんか絶対に帰りたくなくて。
 また零れそうになった涙にこしこしと目を擦っていると、傍らの茂みががさりと揺れた。
 「・・・・!」
 びっくりして固まっているうちに、がさがさという音は更に大きくなり、やがてそこから飛び出してきたのは。
 「こんな時間まで何やってんだ、ウスラトンカチ!」
 息を弾ませながら睨み付けてくる、まっくろおおかみだった。




 「何でサスケがいるってばよ?」
 いきなりの出現にびっくりして、探しに来てくれたのかな?と思ったら嬉しくて、だけどさっきまでの悲しい気分もまだ抜けきれなくて。
 少しばかり混乱状態のナルトの口から出たのは、そんなどうでもいい台詞だった。
 案の定、返って来たのはひどく不機嫌そうな顔。
 「いつまで経っても帰ってこねえから、探しに来たに決まってるだろうが。あんま手間かけさせるんじゃねえ」 
 サスケの口調はひどく素っ気ない。
 だけど、いつもはツヤツヤ綺麗な黒い毛並みには、葉っぱやら小枝やらあちこちに絡み付いたまま。
 全力で走り回ってましたと言わんばかりに、未だに荒い息を吐いているサスケを、ナルトはぼうっと見つめた。
 ・・・どのくらいたくさん、探してくれたのだろう。
 「おまえ、目真っ赤じゃねえか。ゴミでも入ったのか?」
 返事をしないナルトの顔を、サスケは慌てたように覗き込んだ。
 腫れた目元を癒すように暖かい舌が触れる。
 それがあんまり優しくて、ナルトの目からぶわっと涙が溢れた。
 「お、おい、どうしたナルト?! 痛いのか?」
 答えられずただ頭を振り続けるナルトに、つとサスケの眉間に皺が寄る。
 「・・・もしかして、誰かにいじめられたんじゃないだろうな」
 ぼそっと吐かれた低い声は、絶対零度の冷たさ。
 まっくろな瞳は、半径10メートル内に近寄れませんってカンジの物騒な光を湛えている。
 「違うってばよ」
 けれどナルトはちっとも気付かずに、くすんと鼻を啜って頭を振った。
 ほんの少し迷ってから、思い切ったように口を開く。
 「サスケ、オレのこと、いっぱい探した?」
 「当たり前だろ。日が暮れてどんだけ経ったと思ってるんだ」
 「それって、ギムだから?」
 「・・・何、馬鹿な事言ってやがる!」
 「・・・だってだってだって」
 本気の怒鳴り声にナルトの耳はぺたんと伏せられる。
 そっと窺えば、サスケは怒ってるというよりもやり切れないような切ないような顔をしていて。
 胸の奥がきゅうっと痛くなって、目元がじんわり熱くなった。
 「・・・サスケは・・・」
 ぎゅっと目を閉じる。
 その拍子に、また涙がぽろんと落ちた。
 「オレのこと嫌いじゃない? オレと一緒にいるの、嫌じゃない?」
 「・・・・」
 俯いてふるふる震えるナルトを、サスケはじっと見下ろしている。
 いつものポーカーフェイスはどこへやら、心底驚いたように目を見張り、だけどそこに浮かんでいるのはどこか嬉しそうな表情。
 「・・・ったく。嫌いな奴と義理で一緒にいる程、オレは暇そうに見えるのかよ」
 しばらくの沈黙の後降って来た言葉は、やっぱりひどくぶっきらぼうで。
 だけど覗き込む黒い瞳はとても柔らかだった。
 つられてナルトも顔を綻ばせかけたが、次の瞬間ちょこんと首を傾げる。
 「あのさ、それって結局、好きってこと? 嫌いってこと?」
 少しばかり不満そうな問いかけに、サスケはがっくりと肩を落とす。
 縋るような瞳にため息を吐き、観念したように口を開いた。
 「好きって事に決まってんだろ、このウスラトンカチ!」
 「・・・オレも!」
 うっすら顔を赤くしてそっぽを向いて言い放ったサスケに、ナルトはぱあっと顔を輝かせた。
 「オレもサスケだいすきだってばよ!」
 殆ど体当たりの勢いで飛びついて来たナルトに一瞬サスケはふらつくが、どうにか踏み止まって小さな身体を抱きとめる。
 未だはっきり状況が飲み込めてない所為か、些か戸惑いがちではあったけれど。
 腕の中のこぎつねの安心しきった表情に、しがみついて来る背中をそっと撫でた。
 





 今日もお山はいい天気。
 抜けるような青空の下、同じ瞳をしたこぎつねが、しっぽを揺らして歩いてく。
 時折タタタッと駆けて行っては、その度に後ろを歩くおおかみの元にしょんぼり戻って。
 けれどへこたれた様子は見せず、何度も何度も同じ事を繰り返している。
 「おまえも懲りねえな」
 おともだち作戦何度目かの失敗の後、サスケはさすがに呆れたように声をかけた。
 振り返ったナルトは、気にする様子もなく、へへっと笑う。
 「そりゃ、ちょっと・・・すごくがっかりはするってばよ。でも、そのうちオレの事嫌いじゃない奴にも会えるかもしれないってば。・・・もしかしてそんな奴いなくってもさ、サスケはちゃーんとここに居るってば?」
 だから平気、とそれは見事に微笑むものだから、サスケの方は、そうか、なんてもごもご返すのが精一杯。
 だけどその表情は、単に照れているというには些か複雑な色をしていた。




 (やっぱり言った方がいいんだろうか)
 実の所、サスケは迷っている。
 ナルトと別れて狩り場へ向かう途中も、ずっと考え続けている。
 考えつつも、道すがらそこかしこで小動物が逃げ惑う気配に、苦笑を浮かべた。
 本当は、他の動物達に恐れられてるのはナルトではない。
 この辺りの生態系でほぼ頂点に立っているおおかみに、同族以外で近寄れる者なんか滅多にいない。
 少なくとも大事な大事なこぎつね以外にそんな怖いもの知らず、見た事がない。
 ずっと一緒に暮らしていれば、相手の匂いが身体に染みつくのは当然の事。
 どれだけ友好的だろうと、おおかみの匂いを纏ったこぎつねなんてアヤシゲな生き物、大抵の者は逃げ出してしまうに違いない。
 もちろんサスケには、最初からそんな事は分かっている。
 分かっていて、自分の目が届かない所でナルトに危害が及ばないように、用心も兼ねて毛づくろいだのなんだのと、せっせとマーキングに励んでいたのだが。
 『みんな、オレ見たら逃げて行っちゃうんだってば』
 昨夜、どうにか落ち着いたナルトにしょんぼりと告げられて、正直かなり胸が痛んだ。
 先程の様子ではもう立ち直っているようだけれど、あんな泣き顔、金輪際見たくはない。
 ないのだが。
 初めて会った時のナルトの笑顔を思い出す。
 『ずっと一緒にいてくれる人になってってば』
 ・・・お日様のようだと思った。
 初対面の相手にあんな無防備な顔を見せるこぎつね、放っておけるわけがない。
 だけどやっぱり、悲しい顔をさせるのも本意ではなくて。
 どうしたものかとさんざん思案しているうちに、彼らしくもなく周囲に気を配ることを忘れていたらしい。
 背後からそうっと近付いてきた気配に気付いた時にはもう遅かった。
 「さーすーけー」
 「・・・つっ! ナルトっ、いきなり人のしっぽ掴むんじゃねえ!」
 「あのさあのさ、サスケ」
 一瞬本気で浴びせた罵声に怯む事なく、ナルトはしっぽを掴んだまま懸命に話しかける。
 「さっき言うの忘れたけどさ、なるべく早く帰って来てってばよ。オレやっぱ、サスケと遊ぶのが一番楽しいってば」
 首を傾げてじいっと見上げてくるこぎつね。
 大きな青い瞳は、ほんの少し心配そうな色を帯びて、うるっと潤んでいて。
 「・・・・」
 一見無表情に見返すサスケの脳裏からは、先程までの迷いはさくっと消えていた。
 そりゃもう綺麗さっぱりと。 
 「当たり前だろ。・・・それよりここ、また葉っぱついてるぞ」
 言うより先に、顔を寄せる。
 金色の毛並みに殊更丁寧に舌を這わせると、ナルトはくすぐったそうな顔をしながら、それでもじっと待っている。
 「取れた?」
 「ああ」
 最後に鼻の頭をぺろっと舐めてやって毛づくろい完了。
 「ありがとってばよ」
 ナルトは嬉しそうに笑うと、お返しとばかりにサスケの肩の辺りに頭を擦り付ける。
 すりすりと擦り寄って来る身体を、サスケは軽く引き寄せて抱きしめた。




 お互いにお互いの匂いを身に纏う。
 何より大好きな安心できる匂いを。




 「じゃあ、オレも行ってくるってば!」
 「こけんなよ」
 「こけないってばよ〜」
 ご機嫌で走り去るナルトを見送って、サスケもゆっくりと踵を返した。
 (しょうがないだろ。他の奴になんか、絶対渡せないんだから)
 言い訳じみた独り言は、こっそり胸に仕舞い込んだままで。
 
 







 「prisoner」の香月未来様から相互記念SSを頂いた折りに、お返しとしてリクして頂いたものです。「きつねいろのくつした」その後ということで。
 随分時間がかかっちゃったんだけど、どうにかお渡しできて一安心。ほっ。
 このお話のサスナル、やたらひっつき度高いのは動物だからです。グルーミングはどーぶつのスキンシップの基本だし。
 でも発情期前だから、それ以上にはいけません。今の所は(笑)。(あゆりん)


 おおかみの方が普段より甲斐性あったり。(笑)ついでに落書き。(さよ)



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