ボーイフレンド



あ。ナルトだ。
満面の笑み(というより破顔、といったほうがいいかもしれない)で、彼は走ってくる。
全く、何が嬉しいんだか。
・・・さくらちゃん?
ようやく目の前まできた背の低い彼が、不思議そうに覗き込んでくる。
きれいなあおいめは、まだ幼さを残す。
さくらは自分がちょっとお姉さんになった気分になる。
そうでなくても彼の所作はこどもっぽい。
まったくあたしがまもってやんなきゃ、と思うときもある。
時々、別人のようになるけど。

デートよ、といったのは自分のほう。
たまにはこんなのもいいか、と考えて、なんでもない、と笑う。
じぶんのすきなのはさすけ、それはもちろんだけど、たまにはこんなのもわるくない。
さくらは女の子だから。
たまには自分を好きといってくれる男の子と手をつないで出かけてみたかった。
(リーは、ちょっち、ね)
このくらいは、いいよね。

ったく、元気なんだから。
まったく、どうしていつもあんなに笑って、あんなに元気なんだろう。
わたしなんか・・・
ふ、とじぶんがかなしくなる。
さくらちゃん?
ナルトがきづいて、立ち止まる。
あのさ、
なによ。
おれ、なんかした?
なにもしてないわよ。(ばか)
おれさ。
・・・・。
さくらちゃん、だいすき。
ばか、あたしはあんたなんか大嫌いよ。(そうじゃないけど、でも、どういえっていうのよ!)
ちぇー。
・・・・(あ、えっと)
じゃあさ。
・・・。(なによ)
さすけにばけてたらうれしい?
・・・・・。(あんた、ばかでしょ!)
じゃ・・
やめなさいよ!
・・・?
あたしは、あんたと、デートしてんのよ!
ナルトは一瞬止まって、それから、じっとこっちをみて、それから、へへ、とわらう。
やっぱ、おれ、さくらちゃんすきー!
ばかばかばかばかばかばかー!もう、あたしは、あんたなんかきらいなんだからね!



               

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