Fake It
なんか調子狂う、とナルトはひとりごちた。
サスケとけんかして、お前が悪いんだってばよ、というと、
一瞬の間をおいて、そうだな、という。
(なんだよ。)
いつもとちがう。
(おれなんかもうけんかもしたくないってのかよ。)
別にけんかがしたいわけじゃない。だけど、でも。
それはひどい大喧嘩のあとからだった。サスケはこりた、といった。
お前の望むようにもうちょっとやさしくしてやる、っていって。
それで。
まさか実践するとは思わなかった。
というか、「やさしいサスケ」なんて想像したこともなかったので正直びっくりした。
やればできるじゃん。最初はなんかすげーいい気分だった。
こんなサスケがよかったんだってばよ、ってな感じで。
あ、サスケってばいいやつ。うそくせえ、とか思いながら。
でも。
サスケじゃないみたい、と思った。カカシ先生とか、イルカ先生みたい。
ちょっと、距離が遠くなった気がした。
「さすけ。」というと、にっこりわらって、「どうしたなると」、っていう。
それがいやなんて、おれどうかしてる。
ぶすっとして、このうすらとんかち、っていう。そっちのサスケが、いいなんてさ。
けんかして、わるぐちいって、こんなやつ、大嫌いだってのによ。
「おれ、やっぱ、いつものさすけのが、いいってば。」
「・・・おまえがいうから、してるんだぞ」
「わかってるけど」
「ほんとにいいんだな」
「・・・う・・」
「もうやさしくなんてしてやんねえぞ」
「・・・それでも、いいってばよ」
「あとから、やっぱいやっつーても、きかねえぞ」
「いわねえ、ってばよ!」
「また、ないてもしらねえぞ」
「なかないってば!」
「おまえが、いったんだから、責任もてよ、ドベ」
「ドベじゃねえってばよ、ばかさすけ!!!」
そういってみると、目の前にいるのはいつものサスケで。
ちょっと楽しそうにこっちをみている。
なあんか、ひょっとして、作戦とかじゃねえよなあ。
「おまえってばいじわる!」
「そのほうがいいんだろ?」
こたえられない。こたえたくない。
だって、でも、それでも、いつものさすけのが・・・なんてこと。
「やっぱ、お前大嫌いだってばよー」
「そりゃこっちのせりふだ、ウスラトンカチ。」
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