しるし

座ってると。背中にナルトの服のはじがふれる。ちょっとだけ。
べたっとじゃなくて。ほんのちょっと。
(くっついていたいんだな。)と、ちょっとくすぐったくて。
(イルカにはべったり、張り付くくせに)ちょっと、やっかみ。
だから、ふい、っと。わずかに遠くに位置をずらして。
ナルトがふれない距離に。そして横目でちらりとみると、恨めしそうな顔。
それだけのこと。
おまえ、いくつだよ。

ふと、ふれてみたい、気分。
いじめてみたい、気分。
泣かせてみたい、気分。
きょうは、多分。

「なにすんだよ!」
「って、触りてえんだろ?」
捕らえるのは簡単。
誘ったのはお前。
どんな悪態をついても拒んでなんかいないから。
声を立てずにがまんしたって、そんな顔しちゃ意味がない。
目が潤んで涙がこぼれて。
人の背中に食い込むくらい爪を立てて。
喉の奥で声にならず喘いでる。
いっそ、すべてぶちまけちまえばいいのに、
そんな顔でこっち見たら、もっとひどいことしちまいそう。
どこまでなら、許してくれそう?
アイシテルから、もっと深く。
アイシテルから、もっと求めて。

「なんでこんな・・」
きまってんだろ、そんなこと。
「なんでだってば・・」
「・・楽しいから」
お前の求めてるのとは違う答え。
「俺は楽しくないってばよ!」
「うそつけ」
わざとひどく感じるように噛むと、睨んでいた顔をそらす。
これ以上いじめると、後が面倒。
あてつけのように他の奴にひっつくから。
だけど、これは俺のもの。そう分かるように。
もう決めたから。
淫らなしるしを互いに印して。

誰にも渡さないと決めたから。







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