In The Rain
(もしかして、しんじゃったら・・・?)
青白い顔。うごかない。つめたい。薄暗い部屋。
先ほどちらついた雪が静かに雨にかわってふりはじめている。
包帯だらけで布団に横たわる少年の横で、ナルトはひどく心細くなった。
(さすけ、しなないっていったよな・・。)
戦いのさなか、気を失って、気づいたとき、目の前にあった光景。
自分をかばってきずだらけの。あれからまだ、数時間なのだ。
ぎゅう、とてをにぎってみる。わずかなぬくもりにほっとする。
(どうしておれなんかかばったりしたんだってばよ・・)
大体あんな場面で、何で自分は気を失うような不覚をとったのか。
いろんなことがあった。人が死んで、おれは狐になって、サスケが、こんなにきずついて。
(でも、いきてた。)
おれがもっとつよければ、そう、九尾のような。
そしたら。
事実、九尾のおかげで助かったのだ。封印のとかれるあの感触。
こわかった。また、呼んでしまうかもしれない。
そして、自分はどんどん九尾になってしまうのだ。ばけものになって。
いつか、そして、封じられる。
化け狐だと、みなの忌み嫌う意味を理解できるほど強力で醜悪な力だった。
「・・・なんて面、してやがる」
きがつくと、サスケが、自分を見ていた。喉をやられて、声はかすれている。
「なんでもないってば」
目をあけるのもやっとなのに、声なんか出すな。こっちみんな。
「・・・おまえ。」
あ、手、ぎゅう、とにぎったままだった。やべ。
「ご、ごめん。おれ」
慌てて離す。ひょっとして、痛くておきたのか。
さすけはじっとみて。
「・・・ほら。」
と、手を差しだした。そして伸ばしてきたなるとの手を
「このまま。」
といって、ぎゅうとにぎった。
(・・・ねぼけてるのか、くすりでぼうっとしてるのか、わかんねえ。)
さすけが。
(なにかんがえてんだってばよ)
ちっともわかんないのに。
(どうして。)
こんなにやさしい。
「このよでいちばんたいせつなひと。」
ふいに白の言葉が、よぎった。
(・・・さすけじゃ、ねえよ。おれには・・・)
サスケはいつしかねてしまい、だけどナルトは、手を離すことができなかった。
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