任務中につき
じい。・・・視線を感じる。書類を書く手を止めて、横を向いた。
「なんだよ。」うざい。きらいじゃないけど。
机の横に、ぺと。と座り込んで、「それ」は、こっちを見上げている。
「あのさ。あのさ。」
話し掛けると、うれしそうだ。かまって、のポーズ。
おい、みみとしっぽ、でてるぞ。
まったく。とおもう。まだ任務中だっていうのに。
おまけに、ここには、みんな詰めてて、おれだけじゃねえっつーの。
ほら、しまえ、そのしっぽ。
あったときから。かなりたつのに、こいつちっとも成長しやしねえ。
いつまでも子供みたいだ。・・おれが、構ってやるからかもしれないが。
でも、俺の前だけじゃねえから。性格だろう。と思い直す。
人が通るたびになついてまわる。俺と話してても、そうだ。
すぐに目がそれる。このウスラトンカチ。
でも、あったときよりは、随分となついちまったかな。
「なんだよ」ドベ、とまではいわない。
こんなところでけんかしたくはない。
わざわざそんなの、他のやつに見せたくはない。
正直忙しいし、構ってやる暇があったら任務を片してしまいたい。
(暇があったらかまってやってもいいけどな。)
にぱ。とわらう。「なんでも。」あのなあ。
そーかよ。と脱力する。まったく。犬みてえだ。
みかけたから。さすけだから。(いや、他のやつでもそうなんだろう。)
こえをかけずにはとおれない。そーゆーこと、なんだろう。
しょーのねえやつ・・。ぽんぽん、とあたまをなでてやる。
嬉しそうにこっちを見る。ばーか。全く。のーたりんっつーか。
ほんとウスラトンカチ。そんなにうれしそうにすんなよな。
「じゃ、な。」
て、もういねえ。今度はイルカ先生を追っていった。あの馬鹿。
まったく。おれだってなあ。
溜息をついて、また書類に目をやる。
・・・あいつ、わかってねえよなあ。
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