このお話は「シーソーゲーム」とつながってますので、先にこっちを読まないをわけ分からんと思います。あしからず。











 だって目を閉じて待ってられたりしたら、普通、誰だって期待するだろう?





 



 ドキドキしちゃう








 唇を離すと、ナルトは大きく息を吐いた。
 そのまま何度も深呼吸。
 いまだにキスの息継ぎが上手く出来ないようで、おかげであんまり長い事してるわけにはいかない。
 教えてやってもいいけれど、苦しそうにオレの服掴んでしまいにはドンドンと背中を叩いてくる仕草、結構クルから当分はやめとこう。
 「何でこんな事するんだってばよ、サスケ!」
 今更そんな事聞くか?
 分からないならホントの馬鹿だし、分かってるなら確信犯でタチが悪い。
 恋だの愛だのオレには一生関係ないと思っていたけれど。
 何の因果かおもいっきりドツボにハメてくれたのが、このウスラトンカチなんて。
 我ながらめちゃくちゃ趣味がいいんだか、どうしようもなく悪いんだか。
 ま、どちらでもいいけどな。
 「好きな奴にキスしたいと思うのは、当たり前だろ」
 ひどく悔しそうにオレを睨み付けてくる青い瞳。
 本人威嚇してるつもりなのかもしれないが、そんな真っ赤なホッペタで、んな顔されても逆効果。
 またキスしたくなっても当たり前だろ?
 しかもおまえ、逃げないし。
 キスしても逃げない。
 オレの言葉を否定しない。
 それどころか待っている。
 おまえはいつもオレのこと、スカシ面なんて言うけれど、そんなのただの表面だけ。
 おまえに初めて気持ちを告げた時、その唇に触れた時、喉はカラカラ心臓バクバク、震えなかったのがいっそ不思議なくらい。
 だからこんなワルクナイ反応、有頂天になっても仕方ない。
 ちょっとでも否定されたりイヤな顔されたら、もうまともに顔も見られなくなるかもなんて、今でも本気で思ってるけれど。
 そんな弱み、絶対に見せられない。
 んな事したら、おまえはきっといい気になって、こんなカワイイ反応見られない。
 執行猶予中なのはこっちなんだから、それくらいオマケがあってもいいだろう?




 誰かを心底欲しがる事は、オレにとっては初めてで。
 誰かに心底欲しがられるのは、おまえはきっと初めてだから。
 仕方ない。
 求める分だけどうしたってオレの方が立場が弱い。
 だけどそれなら、せめておまえもオレと同じに。
 オレを見る度心臓引っくり返るような思いをしてみろよ。



 
 「オレの意思は無視ってわけ?」
 その意思をきっちり示さないおまえに、んなこと言える権利があるか。
 「逃げたきゃ逃げればいい」
 そう言ってやれば、ナルトはようやく背を向けた。
 駆け出す後姿は隙ありまくりで、追いかけるのは簡単。
 たやすく追いついたら、ナルトはひどく驚いて、それでも一瞬嬉しそうな顔をしたのを見逃さない。
 ったく本当にタチわりい。
 「おまえ、いい加減ふざけんのナシにしろってば」
 ふざけてんのはてめえだろ。
 好きな相手をあの手この手で振り向かせようとするのは当たり前。
 人の気持ちを知っといてこの台詞、本当なら張り倒してやりたいとこだが。
 ぎゅうっと握りこぶしをつくって睨んでくる瞳は、どこか不安そうで。
 思わずため息。
 おまえ、それって挑発って言わねーか?
 そこまで無意識でやるくせに。
 「好きだ」
 こんな言葉ひとつで、ぼうっと意識を飛ばすくせに。
 ギリギリのところでオチやしない。




 「教えてやらないってばよ」 
 ほらやっぱり。
 もうちょっとのところで、捕まえかけた獲物が逃げて行く。
 悔しい。忌々しい。けれどそれ以上に。
 「言わないのもオレの勝手だってば」
 にいっと笑う不敵な顔。
 ぞくぞくする。
 単純だけど馬鹿じゃない。流されそうに見えてしたたか。
 こうでなきゃ、オレがここまでハマるわけがない。
 そのくせ。
 「・・・・つっ」
 やっぱり、顔を近づけると目を閉じてしまうなんて。
 すげえカワイイ。
 本当に、食っちまいたい。
 今は、味見だけにしとくけど。
 
 


 「オレってば言わないって言ったろ?!」
 「しょうがないから振り出しに戻って、口説き直してるんだろうが」 
 答えを言わないおまえは卑怯で、
 それにつけ込むオレは姑息。
 卑怯と姑息でちょうど似合いなんじゃねえ?
 たとえ似合いじゃないとしても、オレはおまえじゃなきゃダメなんてコト、とっくの昔に決まってるんだし。
 結局のところ、そんなのどうだっていいのだけれど。
 そういう事にしとけばおまえ、オレにヨロめく理由になるだろ。




 「おまえが喜ぶようなことなんか、ぜーったい言ってなんかやらないってばよ!」
 「それって、オレが喜ぶようなこと、考えてるってことだろ?」
 絶句して、真っ赤になって、やっぱり否定しないおまえ。
 なんかもう、それだけでいいような気もするけれど。
 このまま一気にオレのモノにしちまおうかとも思うけど。
 ここまで来たら、やっぱり言わせてみたい。
 多分まだまだおまえはしぶとくて、時間はかかってしまうのだろうけど。
 それでもいい。おまえには、それだけの価値がある。
 欲しいものは欲しい。どうしても欲しい。
 そんなガキくさい我儘を思い出させてくれたのはおまえだから。
 何が何でも手に入れる。






 
 「絶対、サスケの思い通りになんかならないってば!」







 ああ本当に


 ドキドキする。
 










 何様オレ様サスケ様(爆)。
 なんつーかもう、めっちゃ人生楽しそうです。羨ましいけどあやかりたくはない(笑)。
 タイトルはスガシ○オからですが、内容とはまったくこれっぽっちも関係ありません。




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