こんな夢をみた。
百年の孤独
少年は赤子をおぶって歩いている。
月も星もない、人家の灯りすら、ちらとも見えぬ夜闇の中。
少年を導くのは、行く先遙か幽かにまたたく白い炎。
消えたかと思うとまた現れる、熱を感じさせない冷たい灯り・・・狐火。
そしてもうひとつ。
「こっちだよ」
分かれ道にさしかかるごとに背中の赤子が話しかける声。
少し甲高いそれは、幼さを残してはいるが、赤子のものではない。
「こっちだよ」
声がするたびに背中の重みが増していく。
頬の横で、遊ぶように閉じたり開いたりを繰り返す紅葉のような手は、少しずつ大きくなっている。
不可思議に思う暇もなく、少年は歩を進める。
白い狐火を追って、自らと同じ色をした射干玉の闇の中へ、深く深く。
もう少し
不意に湧き起こる確信。
・・・・何が?
コツンと心の隅に何かが引っかかる。
しかし、それを確かめる術はなく。
強い衝動に引き寄せられるまま、少年の歩みは速くなっていく。
「もう少しだってば」
少年の心を読み取ったかのように赤子が呟く。
細くしなやかな腕が伸びて、少年に絡みつく。
くすくすと笑う吐息が首筋にかかり、金色の波が視界の端で揺れた。
足が止まったのは、朱塗りの剥げかけた古い古い鳥居の前。
ゆらめく狐火がすっと消えた。
ここだ
「ここだね」
背中の重みが消える。
喪失感に少年は我をなくしかけ、次の瞬間傍らに立つ姿に安堵する。
目の前にいるのは、狐火と同じ色に白く淡く光る子供。
月色の髪が揺れ、
見上げる眼差しは紅く光る獣の瞳。
きゅうっと虹彩が細くなり、
「百年前、おまえがオレを殺した場所だね」
ああ、思い出した
ここは、百年前の今日
愛しい愛しいバケギツネを殺した場所
「サスケ」
遠い何処かで真昼の空の瞳が笑った。
すみません。出来心です。書いてみたかったんです。「夢十夜」ネタ。
しかも仕事中に打ってました。職場の人達ごめんなさい。
うっかり読んじゃった方々もごめんなさい。
ほんとに単なる書き散らしなんで、設定も何も考えてないんですが、それじゃあんまりなんで蛇足を付けてみました。
こうなったら皿まで食ってやろうじゃねーかという奇特な方はこちらへどうぞ → ★